ストーカーはお姉ちゃん②~姉の愛~
 作:無名


姉の中にストーカー男がいる…

そのことに気付かない妹。
絵梨香になったストーカーは、
姉として、妹に接近していく…。
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「--はぁ…♡ はぁ…♡
 もえみ…♡ もえみ…♡ もえみ♡」

姉の絵梨香はシャワーを浴びながら
妹の名前を連呼していたー

身体からは、イヤらしい液体が流れている。

「はぁぁっぁぁ♡
 かわいい…♡ かわいい…♡」

女の身体になったことにも少なからず
興奮はしていたが、
それ以上に、萌美の姉になれたという事実が
絵梨香の中に居る和馬を興奮させていた。

「も…え…みぃ♡ はぁはぁはぁはぁはぁはぁ♡」
胸を触りながら、萌美の姿を浮かべて、
絵梨香は甘い声で喘ぐのだった…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

お風呂から上がった絵梨香は、
萌美の部屋へと入る。

「あ、お姉ちゃん!」
萌美が嬉しそうに絵梨香の方を見た。

「--(あぁ…そんな顔で僕を見ないで…)」

絵梨香が顔を赤らめながら
萌美の方に近づいていく。

そして、萌美の背後から、萌美を
優しく抱きしめた。

「--萌美…
 これからは何があってもわたしがあなたを守るからね…」

突然のことに萌美は少し驚きながらも
「あ、、う、、うん!お姉ちゃん!ありがとう」
と微笑んだ。

「髪の毛…サラサラしてて綺麗~」
思わず妹の髪を触りだしてしまう絵梨香。

「~~ペロリ」

「--お、お姉ちゃん?」

絵梨香が萌美の髪の毛を舐めた。

萌美はさすがに違和感を感じて
振り返ると、
絵梨香が「ごめんごめん」と苦笑いしながら
萌美から離れた。

「--あ、、、え、と、そうだ!
 わたしもお風呂に入って来るね!」

そう言うと、萌美は部屋から出て行った。

「はぁぁぁぁああ…髪の毛の味ぃぃぃ…」
絵梨香は、狂った目つきで、萌美の部屋を
見回す。

「--ふひっ」
笑みを浮かべると、萌美の部屋の洋服ダンスをいじりだした。

「んあぁあああ!萌美ちゃんの洋服だぁぁぁああ!」
絵梨香はそう叫ぶと、狂ったように洋服のニオイを
嗅ぎ始めた。

「んんんんんん~~~!んんんんんんん~~~♡」
妹の服のニオイを嗅いで顔を真っ赤にしている絵梨香。
どう見ても変態だ。

「はぁ…はぁ…」

洋服を荒らしながら、絵梨香はさらに
部屋を見回す。

「---あぁぁぁ~!」
萌美の使っているリコーダーを見つけると、
絵梨香はそのリコーダーを取り出し、口に咥えた。

「あぁん♡萌美ちゃんと、、萌美と間接キス・・
 はぁ♡はぁはぁはぁ♡」

クチュクチュとリコーダーをしゃぶる絵梨香。

その表情は優しいお姉ちゃんではなく、
ストーカー男そのものだった。

いやらしい音と音程の外れたリコーダーの音が部屋に響き渡る。

「はぁ…♡ はぁ…♡ はぁ…♡」
唾液が床に落ちる。

それでも絵梨香は夢中で萌美のリコーダーを
舐めつづけた。

「んはぁぁあ…♡ おいしい…♡ 萌美の…♡ あぁぁ♡」
萌美のリコーダーが、絵梨香の唾液だらけになっていく。

手にまで唾液が零れ落ちた頃に、ようやく飽きて、リコーダーをしまう。

萌美の部屋のあちこちのニオイを嗅いで回る絵梨香。

そしてー

「そろそろお風呂から出てくるかなぁ~」
そう呟くと、萌美の洋服をいくつか勝手に持ち出して、
絵梨香は自分の部屋へと戻って行った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ーーーーーーこ…これは…」

和馬になってしまった姉の絵梨香は、
和馬の記憶が少しだけ読み取れることに気付き、
和馬の家を訪れていた。

ボロアパートの一室。
そこに和馬の部屋はあった。

そしてー
和馬の部屋に入った絵梨香は唖然としたー。

「---な…なにこれ…」

部屋中に貼られた萌美の写真ー

盗撮された写真だった。

萌美の登下校中の姿ー
プライベートの姿ー

写真の数は、数百はある。
もしかしたら、1000を超えているかもしれない。

さらに、机には
”もえみちゃんのかんさつにっき”と書かれたノートが
置かれている。

毎日、萌美のことを観察して、
絵日記にしていたようだー
絵はとても下手で、文章も小学生レベルだが、
異様さが伝わってきた。

「---やっぱり…
 やっぱり、なんとかしなくちゃ…!」

和馬の中にいる絵梨香は、
なんとか萌美にこのことを伝えないといけない、と
そう思ったー

だがー
自分が和馬の記憶を少し引き出せるように、
和馬の方も、絵梨香としての記憶を、一部引き出すことが
できているはずー。

だから、ただ単に”入れ替えられてしまった”と言っても無駄…。

もしも萌美に接触するなら、
なんとか、”絵梨香”に見つからないように、
妹の萌美と接触しなくちゃいけない…

和馬の中にいる絵梨香はそう考えて、
作戦を練り始めた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日。

「------」
萌美は、姉の絵梨香の視線を感じていた。

何だか、舐めまわすように見つめられている気がする。


「--ど、、どうかしたの?お姉ちゃん?」
あまりにずっと見つめられている気がして、
萌美が絵梨香に声をかける。

「--ううん、萌美は今日もカワイイなって!」
絵梨香が微笑む。

「え、、あ、、ありがと…」
萌美が苦笑いしながら言う。

昨日から何か変だ…。
萌美はそう思いはじめていた。

なんだか…

萌美は一瞬”変な考え”が頭によぎったが
それを振り払った。

昨日ー
お風呂から出てきた後、萌美は部屋の異変に気付いた。

一見、綺麗に片付いているように見えたがー、
少し、変だった。

そしてー
リコーダーに、謎の唾液がついていたー。

「---…」
萌美は”得体のしれない何か”を感じながらも
学校へと向かう。

「--あ、わたしも行く!」
いつも、高校の位置の都合上、萌美の方が
早く家を出るのだが、何故か絵梨香も一緒に家を出てきた。

「---なかよし~!」
絵梨香が突然、手をつないでくる。

「--ちょ、お姉ちゃん!」
萌美が言うと、
絵梨香は「いいじゃない!わたしたち姉妹なんだから!」と微笑む。

手をすりすり触るようにして、
ずっと握りしめている姉。

「---こうして2人で歩くって、なんだか興奮しちゃうね!」
絵梨香の言葉に、
萌美の違和感は、さらに強まって行ったー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

放課後。

絵梨香は記憶を頼りに学校での生活を終えると、
そのまま家に帰らず、妹が通う高校の付近にまで移動した。

「---あふふふふふ…萌美…ま~だかな!」

”いつもの公園”で妹を待ち伏せする姉。
汚らしい女子トイレの中で、絵梨香は
興奮を抑えきれずに、自分の胸を触りながら
喘いでいた。

「あぁ♡ わたしはお姉ちゃん♡
 萌美ちゃんの♡ お姉ちゃん♡
 あぁぁああ…もえもえもえもえもえもえもえもえもえもえも~」

胸を狂ったように触りながら、
スカートの中の下着が興奮で濡れていくー。

「---あ…もえみ~!」
トイレの出入り口から萌美の姿が見えた。

絵梨香は嬉しさのあまりスキップしながら
萌美の方に近づいていく。

「--お、、お姉ちゃん!?」
スキップしながらこちらに向かってくる姉を見て、
萌美は反射的に走り出した。

自分でも分からなかったが、
萌美は、絵梨香のことを”怖い”と思った。
そして、気付けば走っていたのだ。

「--萌美!」
絵梨香が叫んでいる。

しかし、萌美は振り返らなかった。
足を止めなかった。

「怖い…怖いよ…!」
萌美は”お姉ちゃんがストーカー”に見えた。

まるで、あの気持ち悪い男のように見えた。


「--くっそぉ…!
 どうしてだよ!」
絵梨香が叫ぶ。

「こんなに君のことを愛しているのに!
 どうしてだ!!!」

大声で叫ぶ絵梨香。
その瞳には怒りが滲んでいるー

ガシッ

ー!?

絵梨香の手が何者かに
捕まれたー

ガン!

「---え?」
絵梨香が何がおきたのか理解できないまま、
公園の壁に叩きつけられるー。

「--はっ…!」
絵梨香は何がおきたのか理解した。

目の前に、壁ドンの状態で
”自分”が居るー

そう…和馬…
中身が絵梨香の和馬が居た。

「--身体、返しなさいよ。
 これ以上、あなたの好きにはさせない」

和馬になった絵梨香が激しい形相でこちらを睨んでいる。

”近づいたら妹を傷つけるー”

そう言われた絵梨香は、
ストーカー男に乗っ取られた自分が、
妹と離れているタイミングを狙って襲撃したー。
下手に、この身体で萌美と接触すれば、
妹は怯えるだろうし、
”中身はお姉ちゃんよ!”なんて言っても信じないだろう。
最悪、警察沙汰になる可能性もある。

「ーー無理だよ」
絵梨香の身体は答えたー。

「僕と君が入れ替わったのは、雷で、だろ?
 だから、無理だよ…
 僕にはどうにもできない…くへへへ…

 それに…」

絵梨香は、和馬を抱き寄せて、
そのままキスをした。

「--な、、何を…!」
絵梨香を壁際に追い込んで、自分が優位だと思っていた和馬は、
自分の身体に抱き寄せられて、キスをされ、動揺するー

そしてー
自分の身体に抱き着かれて、
和馬の中にいる絵梨香は興奮してしまった。

「あらあらぁ、こんなに大きくなっちゃってぇ~♡」
笑いながら、絵梨香は、和馬の身体の大きくなったモノを見る。

ズボンが破裂しそうなほどに膨らんでいる。

「ど…どうして?」
和馬の中に居る絵梨香は思う。
どうして自分が自分の身体に興奮しているのー? と。

「--そりゃあ、僕の身体だからな。
 女の子に抱きつかれれば、興奮するよ」

そう言うと、絵梨香は、和馬の身体の急所を
蹴り飛ばした。

「ぎゃああっ!」
和馬の中にいる絵梨香は
生まれて初めて味わう痛みに悶絶して、
その場に倒れ込む。

「ふふふふ…
 私が絵梨香なのよ…
 あんたは邪魔しないで、一人で惨めな生活を
 送ってなさい。

 ストーカーさん… ふふふ♡」

絵梨香になった和馬が勝ち誇った表情でそう言うと、
和馬は、悔しそうにそれを睨みつける。

「--」
腕を組みながら、元・自分を見下していた絵梨香は、
にやりと笑って叫んだ。

「きゃああああああああ!」

と。

周囲の視線が集まる。

「---だ、、、誰か助けて~!」
わざとらしくそう叫びながら逃げていく絵梨香。

和馬の中にいる絵梨香は思う。

”こ、これじゃ、自分が変質者扱いされちゃう…”と。

急所の痛みを抑えながら、
和馬はその場から足早に立ち去った…。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

シャワーを浴びながら、
萌美は、困惑していた。

姉の様子が、昨日から変だー。

あの変質者…ストーカー男と話をしてからだ…
まるで、姉が…


ガチャ…

「--!?」
萌美が驚いて振り返ると、
そこには、姉の絵梨香がいた。

絵梨香はにこっと微笑む。

「---いっしょに、お風呂…入ろ?」

とー。

「え…で、、でも…?」
萌美が恥ずかしそうに顔を赤らめると、

「いいじゃない、わたしたち姉妹でしょ?」
と言って微笑んだ。

”はぁぁぁぁ…しまいでしょ?ふふふふふふふ~”

中に居る和馬は興奮して、
今にも目の前にいる萌美を襲いそうだった。

「---あぁぁあ…綺麗だね…萌美…」

絵梨香が興奮した様子で、
萌美の身体をジロジロ見ながら言う。

「--お…お姉ちゃん…、、やめて…」
萌美は震えていた。

恐怖にー

出しっ放しにされたシャワーの音が響き渡る。

「---あぁ…お姉ちゃん…ちょっと興奮してきちゃった…」
妹の太ももをなぞるようにして、触る絵梨香。

絵梨香の表情は完全にイヤらしい表情になっていたー。

萌美は恐怖で声も出せない。

「ふふふふふ…へへ♡」
涎を垂らしながら、指で萌美の身体をなぞる絵梨香。

「----はぁ…はぁ…♡
 萌美…わたしとここで…」

姉としてなら、萌美とエッチが出来る…!

そう思って、絵梨香は萌美の顔を見たー

「---!!」

萌美が、泣いていたー

「--も、、、もえみ…」
絵梨香は唖然とするー
萌美は、心から恐怖して、涙を流しているー

「…おねえちゃん…どうしちゃったの…?
 昨日から…変だよ…怖いよ…」
萌美がぽたぽたと涙を流す。

「----!!」
絵梨香はその涙を見て、ゾクゾクしてしまうー

今すぐ襲いたいと思った。

しかしー

同時に”可哀想”と思った。
”わたしが守らなくちゃ”と思った。

和馬の意思かー
絵梨香の身体に刷り込まれた意識かー。

「---」
気付いたときには、
和馬としてではなく、姉として萌美を抱きしめていた。

「--ごめんね…」
優しく囁く絵梨香。

「---…お姉ちゃん…」
萌美は震えながらも、姉の優しいぬくもりを受け入れるのだったー。


それを境に、
和馬は考えを変えたー。

萌美のことは大好きだー
だが、ストーカーとしてではなく、お姉ちゃんとしても大好きになった。

本当の意味で、守って行こう。
彼は、そう決意した。

その日を境に、萌美に気持ち悪がられることは
”萌美に気付かれないように”することにしたー

萌美は、絵梨香が元に戻ったと感じて、
また、姉妹の絆を取り戻していた。

いやー
それ以上にー

休日には、2人でショッピングに出かけるようになったー。
姉妹の絆は、さらに強まって行くー
”異常”なまでにー


「はぁぁぁああ♡」
その日の夜も、絵梨香は、妹のことを考えながら
部屋で一人、エッチをしていたー

入れ替わった初日に、萌美の部屋から盗んだ
萌美の服を着て、そのニオイを嗅ぎながら
一人、興奮しているー

「くふ…♡ ふふふふふふ♡」

萌美も自分を信用してくれているー
何より、自分がお姉ちゃんとして萌美を守ることが
できていることに、和馬は興奮していた。

「もえみ…もえみ…もえみ…♡
 ふふっ…も~えみ♡ もえみ♡
 えへへへへ♡ へへへへへへへへへぇっ♡」

萌美の服を着ながら、姉の絵梨香は、
顔を真っ赤にして笑い始めたー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「--萌美…」
入れ替えられて3週間が経過していた。

和馬になってしまった絵梨香は、
何もすることができず、時間の経過を待つばかりだった。

こうしていても、始まらないー

この3週間、
何もしなかったのはー

”決定的な証拠”を手に入れる為ー。

和馬は手に入れたー

”あの日、雷に打たれた2人を目撃した人物”を
見つけ出すことに成功したー。

そして”証拠”も手に入れたー。

近くで遊んでいた不良たちが、偶然、
”修羅場発見~”と面白がって、
遠くから、絵梨香とストーカーの和馬を撮影していたー

つまり、”入れ替わりの瞬間”の動画があるー。

「---待ってて萌美…
 必ず、助けるから」

不良たちに金を払って譲った動画を手に、
和馬になってしまった絵梨香は
”姉妹の絆”を取り戻すための行動に出るのだった。


③へ続く

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コメント

解体新書様に掲載される作品は、
私の過去作品(※お祭りのときは新作を書いています~!)なのですが
いつも、掲載前に、私自身も、全部①から読み返しています★

実際に書いてから何年か経過している作品を読み返すと、
私自身も記憶が一部飛んでいたりして、
なんだか新鮮な気持ちで読めて、息抜きになります…!笑

10年ぐらい空けて、自分の作品を読み返すと、
もしかしたら読者気分で、私自身の過去作品を読めたり
するのかもしれませんネ…!

いよいよ次回で最終回デス!
姉妹の絆の行方を、ぜひその目で確かめてみてくださいネ~!

今日もありがとうございました!!!