「巨乳になりたい!(後編)」
(ファシット・ファクトリー・シリーズ)

作・JuJu
 
 
 
 

「今日はありがとう。
 胸を信二に見せに行くから、今日は帰るね」

 あたしは言った。
 

「男なんて、どこがいいんだか。
 まあいいか。
 巨乳になった詩織も見れたし」
 

 法子はいやらしい目で、あたしの胸を見ていた。
 あたしは胸を隠すために、慌ててブラをつけた。
 

「全然入らないじゃない」

 法子の言う通り、あたしの小さなカップのブラは、今の胸のサイズには合わなかった。
 

「私のブラ貸そうか?」

「いい、帰りに買って行くから」
 

 あたしは法子の胸の型をはがす。
 胸の型はあたしの胸から離れると、肌色から白色に戻った。
 あたしはブラをつけた。今度はピッタリだ。当然だけど。
 小さいあたしの胸。
 すこし、惨めな気分になってきた。
 信二があたしの胸をバカにしたのが理解できた気がする。
 でも、今のあたしはにはボディ・ゼリーから作った胸の型がある。
 

「それじゃね」

「健闘をいのる!」

「うん。法子の胸だもの、信二だって満足するわよ」
 

 信二の家に行く途中、大きなブラを買うためにデパートに寄った。
 デパートのトイレの個室で胸の型を付ける。
 セーターを着ると、胸が大きく盛り上がっていた。
 やっぱり法子の胸って大きい!
 この大きな胸が、今のあたしの胸なんだ。
 乳首がセーターに当たって感じるけど、下着売り場まで我慢我慢。
 デパートを歩いていると、妙な視線に気がついた。
 男の人達があたしの胸を見ているのだ。
 ブラジャーをしていないため、歩くたびに胸が大きく揺れている。
 それが男の人の視線を集めているようだ。
 こっちの方が男の人は喜ぶんだ。だったらブラはいらないかな。
 信二だって、ノーブラの方が喜ぶだろうし。
 ブラジャーを買う必要がなくなったあたしは、デパートから出て信二のマンションに向かった。

 道行く男達の視線が心地よい。
 これよこれ! あたしが求めていたのは、男の人のこの視線!!
 もう信二に、あたしの事を貧乳だなんて言わせない。
 信二のマンションに着いた。
 チャイムを二回鳴らしたけど、信二は出てこなかった。
 いないのかな?
 でも、部屋の明かりはついているし、すぐ帰ってくるよね。
 あたしは胸を早く見せたくて仕方なかった。
 信二だって、見れば喜ぶに違いない。
 あたしは合い鍵でドアを開けると、信二の部屋に入った。
 

「よ……よう、詩織」

「え? 信二いるんじゃない! どうして出てこないのよ?」

「まあな……。で、今日は何のようだ?」

「そうそう。あたしの胸を見て!」

「でかいな」

「それだけ? 信二のために大きくしたのに!」

「どーせ、パットをたくさん入れたんだろ?
 最近の下着には、胸の周りの脂肪を集めて、デカく見せるのもあるしな。
 なんにしても、偽物の乳なんて興味がねーよ」
 

 あたしはセーターを巻くって胸を出した。
 ノーブラだったため、あたしの胸は思いっきり跳ねて、勢いよく上下に揺れた。
 

「おっ!? スゲー!
 これだよこれ、俺が求めていた胸は。
 形といい、大きさといい。
 本物なのか?」

「確かめてみる?」

「この感触!! 本物だ!!」

「パイズリしてみる?」

「いいのか? 本当にいいのかよ? まるで夢見たいだな!」

「その為に大きくしてきたんだもの」
 

 信二は慌ててズボンを脱ぎ始めた。
 手が震えていて、なかなか脱げない。
 うふふ。可愛い。
 そんなに慌てなくても、ちゃんとパイズリしてあげるから。
 そんな事を考えていた時、信二の部屋のすみにあったタンスが開いた。
 中から、裸の女の人が出てくる。
 

「なにやっているのよ信二!」

 裸の女は言った。
 

「バカ! 出てくるなって言っただろう!
 ……いや、お前はもういいや。
 詩織の方が乳が大きいし、形もいいし」

 信二はあたしの方に向くと言った。
 

「ほら、昔のお前って貧乳だっただろ?
 巨乳好きな俺としては、やっぱ我慢できなかったわけよ。
 だから、つい巨乳に目がくらんで……。
 だけどよ。安心しろな。一番好きなのはお前だから。
 それに、巨乳になったんなら、もうこいつは用済みだ。
 わかったら、パイズリしようぜ? な?」

「最っ低!!
 二人でパイズリでもなんでもすれば?」

 タンスから出てきた女の人は、乱暴に服を着て、部屋から出ていってしまった。
 

「ちょっと」

 あたしは女の人を追おうとした。
 

「あんな女放っておけよ、どうせ胸が目当てだけの、最初から遊びの女だったんだから。
 俺が本当に好きなのはお前だけだって!
 それよりパイズリ……」

 気がついたら、あたしの右手は信二の頬を叩いていた。
 

「あんたなんて最低!
 そんなにおっぱいが良いわけ?
 あたしのおっぱいが小さいって理由だけで、巨乳の人と浮気するわけ?
 あたしの事が好きなんじゃなくて、大きなおっぱいが目当てだったわけ?
 胸が大きければ誰でもいいわけ?」
 

 こんな男だったなんて!!
 

 そう思うと、口から次々と言葉が出て止まらなかった。
 こんな男の為に、あたしがどれほど悩んで、好かれようと努力したか!!
 あたしも服を着て、部屋を出た。
 

「さようなら! もう二度と会う気はないわ」

「待てよ! パイズリ……」
 

 バタン!

 信二の声をさえぎるように、あたしは大きな音をたててドアを閉めた。
 法子の言う通りだ。
 男なんて、こんなもんだったんだ。
 あたしは悔しさでいっぱいになった気持ちで、歩いた。
 街の人の流れをすり抜けるように、早足で歩いた。
 彼の部屋から早く離れたくて、早足で歩いていた。
 冬の冷たい風が、今は気持ちいい。
 視線を感じて、見てみると男があたしの胸を見ていた。
 あたし泣いているのに!
 みんな、あたしの胸を見ている。

「あの子泣いていて可愛そう」なんて考えずに
「大きな胸だな〜」とか嫌らしい気持ちであたしを見ているんだろう。
 
 
 
 

 しばらく歩いているうちに、落ち着いてきた。
 彼の為に胸を大きくしたのに。
 彼を信じていた自分を後悔していた。
 手が寒くなってきたのでポケットに手を入れると、信二の部屋の鍵に当たった。
 

「あ、鍵。返さないと」
 

 このまま投げ捨ててもいいのだけど、彼のマンションのポストに入れる事にした。
 鍵を返す事で、別れるケジメがつく気がしたのだ。
 あたしは、彼のマンションに向かった。
 でも、どうして信二はあそこまでパイズリにこだわるんだろう?
 
 

 パイズリってそんなに気持ちいいのかな?

 まあ、女のあたしには一生わからないけどね。
 そういえば、あの喫茶店で貰ったボディ・ゼリー、少しだけあまっていたってけ。
 もしかしたら、あまったボディ・ゼリーでおちん○んも作れる?
 胸ができたんだから、できるかな?
 あたしは、信二のマンションの前まできていた。
 手には信二の部屋の合い鍵がある。
 こんな目に逢わされたんだし、型くらい取ったっていいわよね。
 部屋の明かりは消えている。
 信二はどこかいったのだろうか?
 あたしは鍵を開けて中に入った。
 寝室に行くと、寝息が聞こえる。
 寝るのにはまだ早い時間だが、ふて寝したのだろうか?
 あたしはバックからボディ・ゼリーの入ったビンを取り出した。
 のこりはわずかしかない。足りるだろうか?
 あたしはベッドで寝ている信二の、パジャマのズボンとパンツを脱がすと、信二のおちん○んを出した。

 小さい。

 いつもはあんなに大きかったのに、今のおちん○ん小さかった。
 もちろん、勃起位は知っているが、男の人のおち○ちんって、ふだんはこんなに小さいんた。
 あたしは、信二が起きないように注意しながら、丁寧におちん○んにボディ・ゼリーを塗った。
 ゼリーの量はギリギリまにあった。よかったー。
 あたしは十分間、信二が起きないように息を殺して静かに待っていた。
 壁にある時計は十一時を指していた。
 あたしはおちん○んの型をはがすと、しずかに部屋を出た。
 

「この型は、いままでの慰謝料としてもらっておくからね。さよなら」
 

 ポストに鍵を入れると、あたしは帰った。
 本当におち○ちんの型ができたのだろうか?
 一人で試すのは、ちょっと怖い。
 あたしは法子に電話した。
 

「詩織? どう? 彼氏とはうまく行った?」

「それが、別れてきちゃった」

「どうして!? せっかく手伝ったのに!!」

 あたしは、さっきの出来事を言った。
 

「だから言ったじゃない。男なんてやめておけって」

「そのかわり、別れる時に良いものを貰ってきたわ。これから見せに行くね」
 

 あたしは法子の家に来た。
 

「良いものって何?」

「これ」
 

 あたしは信二のおちんちんの型をバックから出した。
 

「これって、男のアレ?」

「そう。法子のおっぱいの型をボディ・ゼリーでとったでしょ?
 あの時のあまったボディ・ゼリーで、信二のおちん○んの型を作っちゃった!」

「作ってどうするの?」

「もちろん、つけるのよ」
 

 あたしはスカートとパンツを脱ぐと、股間におち○ちんを貼った。
 おち○ちんはだらしなく、あたしの股間にぶら〜んとたれ下がっていた。
 

「気持ち悪い〜」

「やっぱり胸じゃなくちゃだめなのかな?」
 

 あたしはおちん○んを触ってみた。
 確かに感触がある。
 しかも、わずかだが大きくなってきた。
 

「あっ、大きくなってきた」
 

 あたしは、もっと触ってみた。
 あっちこっち触っているうちに、先端の玉になっている部分が気持ち良い事に気がついた。
 触る事がやめられない自分に気がついていた。
 

「だめ、やめられない、おちん○ん気持ち良い!! 気持ちよすぎるよ!!」
 

 あたしの手はいつのまにか、おち○ちんを強く握り締めて前後にこすっていた。
 

「おしっこ! おしっこが出る!」
 

 おちん○んからおしっこが出る感じがしたが、手はとまらなかった。
 おちん○んの中をおしっこが通っていく感じがした。
 

「うっ!」

「キャッ!」
 

 今まで、ただ驚いて見ていた法子が声をあげた。
 見ると、おちん○んを間近で見ていた法子の顔に、おしっこをかけていた。
 いや、おしっこだと思っていたのは精液だった。
 

「ごめん……」

「ううん。それよりこれ凄いね!
 ちゃんとアレまで出るんだ?
 ねえ? おちんちんってそんなに気持ちいいの?
 こんどは私がためしていいかな?」

「すごくいいよ。やってみて!
 精射って最高!」
 

 あたしは、小さくなってしまったおち○ちんを剥がすと、法子につけてあげた。
 

「そうだ。パイズリしてみない?」
 

 あたしは、法子のおっぱいの型を胸に着けた。
 法子の胸で、おちん○んをはさんであげる。
 

「おっぱい柔らかくて暖かくて気持ち良い。なんかチ〇ポ全体を包まれる感じ?」

「遠慮しなくて良いよ。もともとは法子のおっぱいなんだから」

「これがおち○ちん〜? 気持ち良い〜! あははー! おちん○ん最高!」

「気持ち良いでしょう?
 信二がパイズリにこだわっていた気持ちがわかっちゃった」
 

 その夜、あたし達は疲れ果てて眠るまで精液を出しつづけた。
 おちん○んの型と法子がいれば、もう男なんていらない!!
 おち○ちん最高!
 
 

☆おわり☆
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(あとがき)

 皆様こんにちは、JuJuで御座います。(^^)

 今回の作品はテレビ番組からヒントを頂きました。
 テレビ東京でやっていた「TVチャンピオン」と言う番組の「特殊メイク王」と言うのです。

 人間の顔を動物に特殊メイクで変身させると聞いて、変身物が好きなわたしは楽しみにしていたのですが、
 残念ながら都合が悪くて、人間が動物にメイクされるシーンは見れませんでした。

 でも、捨てる神あれば拾う神あり!(ちょっと用法が違う?)
 TSの神様はわたしを見捨てていなかった!
 代わりに、男の人が女性変身するメイクが見れたのです。

(ちなみに「有名人そっくり勝負」と言って、男性モデルがMEGUMIになると言うものでした)

 顔をメイクするのはもちろんなんですが、なんと女性の胸まで樹脂かネンドの様な物で造って、男性の胸に張りつけていました。

(まあ、これは女装であり、TSとは近そうで遠い関係なんですが)

 このシーンを見て、今回の作品を書いたわけです。(^^;

 以上、ネタバラシでした!

 それでは、また次回お会いしましょう!(^^)/

 JuJu