パターン2 個人入れ替わり ケースその1 「司(つかさ)」 肉体 ライラ ブレイドン(仮名)25歳、白人、イギリス人、女性、赤髪 精神 市野口 司(つかさ)(仮名)12歳、モンゴロイド、日本人、男性、黒髪 (記録者注:今回の証言者である。この証言録はこの人物の独白で終始している。) このケースは、ライラ ブレイドン(仮名)氏が、放映される予定であったテレビ取材に応じた際の証言記録である。その後この記録が公共の電波に流れる事はなかったが、データは廃棄されず記録されていた。 そのデータが匿名で持ち込まれたのが、今回の記録である。 そのため全編に渡って、ライラ ブレイドン(仮名)氏の独白となっている。 それでは、証言記録をご覧いただきたい。 ぼく、その時は部屋で友達と一緒にレースゲームをしていたんだ。 お父さんが何日か前にいなくなっちゃったから、お留守番してたんだ。 お母さんはお父さんを探しに朝からずっと留守にしてて、家にいる時も不安でイライラしてた。 それで、学校が終わって、仲のいい友達をうちに呼んで、いろんなゲームをしてたんだ。 その日はあんまりレースの順位が良くなかったんだけど、その時は一位で最終コーナーを曲がるところだったんだ。ぼく思ったんだ。やった!これで一位だぁっ!って。 その時、突然体がビクゥンンッ!!ってなったんだ。その時は一瞬何が何だか分からなくって、「ええっ!?」って思ったし、言ったんだ。 そうしたらそのすぐ後に、手も足も、体中がとっても熱くなったと思ったらビクンビクン!ビクンビクン!ってなって、体中がビリビリしびれたみたいになってコントローラーを握りしめたまま動けなくなって、すっごく変な気分になったんだ。 その時に友達がケータイで撮ってたビデオを後で見せてもらってたんだけど、なんか座ったまんまだったよ。目は動かしてなかったし、口はきゅっと結んでて、時々「うぅっ・・・ううっ・・・」ってうめいてた。 苦しそうな顔で体中をブルブル、ビクッ、ビクッ、ってさせてもがいてたみたい。 なんていうの、ちょうど縄か何かで縛られてて、逃げなくちゃってもがいてるみたいな感じだった。 何分かそうしてたら、急に頭の中で花火が何回も爆発したみたいになったんだ。 動画を見ると、その時僕の体、突然ものすごく、ビクウゥゥン!!ってなってったんだ。目を閉じてものすごくビクン、ブルブルって震えながら、突然「○×△□breprbr・・・」って訳のわからないうめき声をあげてたみたい 発作みたいのが起こる時に、自分の動かしてたキャラが一位になってポーズを何度も何度も同じように決めてるのを見たんだ。今でもはっきり覚えてるよ。 それで、いきなり目の前がすっごくまぶしくなったんだ。何にも見えなくなった。 僕の体はその時、体中にまるで漫画に出てくるヒーローがパワーアップした時みたいな電気が絡み付いてて、顔は眠ったみたいになって、ビクビク震えたまま動かなくなってた。 どうなっちゃうんだろうって、その時はとっても怖かったんだ。 それから、気付いたら気持ち悪いビリビリも体が熱いビクビクも無くなってて、 僕はあったかい水の中に体が入ってるのに気付いたんだ。 その時はどうしてお風呂の中になんて入ってるんだろう?って思ったけど、 後から考えると溺れてなくてよかったって思う。 それで、だんだん目も見えるようになって、周りを見渡そうとしたら、なんか頭がとっても重くって、お風呂は僕の住んでた家のお風呂とは全然違う感じだったんだ。 僕のいた家のお風呂よりもとっても広くって、壁とか天井の色もオレンジ色だし、窓の場所とか鏡の場所とかも全然違ったんだ。 それで、何気なくそこにある鏡を見たんだ。 そうしたら、赤い髪できれいな外国人のお姉さんがこっちを見てるんだ。 それで、僕は最初、それが鏡だって気づかなくて、裸のお姉さんにちょっとドキドキしながら「は、はろ〜?」って、しゃべりかけたんだ。そうしたら、僕の声とは全然違う声が自分から出てきて、「えぇっ!?」って驚いたんだ。そしたら、目の前にいるお姉さん もびっくりした顔でこっちを見てて、それで変な感じがして目をそらしたら、僕の胸におっきなオッパイがついてたんだ。それで、頭を手で掴みながら、思わず大声を出しちゃったんだ。 そうしたら、僕の声とは全然違う声がまた自分の喉から出てきて、鏡の中のお姉さんが頭をつかみながらビックリしてて、それで自分がこの人になっちゃってるんだって気づいたんだ。 それで、もう一回叫んだんだ。「な、何これぇっ!?」って。 そしたら、突然そばにあったドアが開いて、僕よりちょっと年上ぐらいの外国人のお兄ちゃんが驚いた顔で入ってきたんだ。 だから、びっくりして叫んだんだ。「お兄ちゃん、誰!?」って。 そしたら、お兄ちゃんは真っ赤な顔しながらお風呂から飛び出て、外から英語で何か聞いてくるんだ。 それで、難しいことはさっぱり分かんなくって、こっちも日本語で質問ばっかりしてたんだけど、お兄ちゃんが「フーアーユー?」っていったから、「アイアムアツカサ」って返事をしたんだ。 そしたら、急にびっくりしたような声を出して、走ってどこかに行っちゃった。 誰もいなくなっちゃったから、このライラさんの体を見てたんだけど、最初は怖かった。 おっぱいがついてたり、髪が赤くて長いのも変な感じだったけど、やっぱり一番びっくりしたのはちんちんがあった場所に何も無くて、毛がたくさんあって、おかしなな生き物の口みたいなのがついてて、変な感じになってる事。 変な感じっていうのは、なんか体中がものすごく熱くって、おっぱいがピリピリするんだ。 ちんちんの代わりにある「口」からは、なんかねばねばしたおしっこみたいなのが出てくるし・・・ 今はどっちも慣れちゃったけど、その時は初めてだから、大分気持ち悪かったんだ。 それからしばらくして、女のお巡りさんがやって来て、服を着せてくれて、車に乗せられて、どこかおっきいビルに連れて行かれたんだ。 後から聞いたんだけど、その時僕の体になったライラさんが、自分の家に電話をかけてて、最初はさっきのお兄ちゃん・・・ライラさんの弟なんだけど、お兄ちゃんも信じてなかったらしいんだ。 でも、お風呂の中で僕が言った名前と電話をかけてきた男の子の体の名前が同じだったから、周りの人も信じてくれたみたい。 お父さんとお母さんに会えた時は、本当にうれしかった。 今、どんな暮らしをしてるか教えてって? 僕の家、ライラさんの家のあるロンドンに引っ越しすることになったんだ。 それで、ライラさんの家に引っ越す事になったんだよ。 え?どうしてそうなったのか、教えてほしいって? あとで聞いてすっごくびっくりしたんだけど、僕たちが入れ替わる何日か前、 実は僕のお父さんとライラさんのママも入れ替わってたらしいんだ。 僕とライラさんの入れ替わり方とは違う、「希少パターン」とかいう事らしいんだけど。 それで、最初は僕やライラさんみたいにものすごく驚いたらしいんだ。 体が全然別のものになっちゃってるからね。 でも、お父さんたちは僕たちと違って「体が入れ替わった時に、生まれてから今日までのお互いの記憶を全部手に入れちゃった」らしいんだ。だから、もう双子の兄弟よりも頭の中は同じに近くなっちゃって、今はもう一心同体って感じになってる。 それで、うちの家族とライラさんの家族と、あとは両方の家の親戚の人とかもやってきて、いろいろ話し合ったんだけど、僕の家もライラさんの家も、家族の体と離ればなれになるのが嫌だってことになったんだ。 それに、お母さんやライラさんの弟のお兄ちゃんは、僕や僕の体をしたライラさんを一人で外国に留学させるのは嫌だっていうから、じゃあいっその事家族みんなでイギリスに住もうって事になったんだ。 それで、今はみんな一緒に住んでるんだ。 お父さんとお母さん、ライラさんのパパとママ、ライラさんと僕、ライラさんの弟のお兄ちゃん。 僕には弟がいなかったんだけど、一気に大家族ができて、お兄ちゃんも弟もできたんだ! それで、英語をがんばって勉強しながら、入れ替わった人たちのクラスで勉強してる。 最初は中身が日本人の子とか、ライラさんのお母さんみたいに日本人と記憶を共有して入れ替わった子とかとしか一緒に遊べなかったけど、今はクラスみんなと一緒にゲームとか駆けっことかで遊んでるよ! それにね、ライラさんも同じ学校にいるんだ! 「かわいい男の子の体になったのはビックリだけど、人生やり直せるってとってもステキ!」だって。ライラさんのボーイフレンドの人は、がっかりしてたみたいだけど。 でも「別れない」って言ってたって。ホントだったら、すっごいなって思うよ。 ライラさんの体って、すっごいんだよ!黒人の大男の体になった子とかと駆けっことかケンカとかしても、勝てちゃうときがあるんだ! それに、入れ替わる前のクラスの女子とかとは全然体が違うんだよ。 髪が赤くて長い子はテレビとかで稀にいるけど、入れ替わる前は会った事なかったし、 おっぱいはおっきくて、ムニュムニュ触るとピリピリしてすっごく気持ちいいし、 おちんちんの代わりにあるおっきな穴に指とかを入れると、一瞬気絶するぐらいすごいんだ。 一度お父さんがこっそり僕と同じ事をして、「イクウウゥゥゥッッッ!!!」って絶叫しながら気絶するのを見ちゃった事があるんだ。 あ、これ絶対に内緒だよ!ここ、テレビに出さないでね! え?お父さんの事?お父さんは、入れ替わる前に働いてた貿易公社で働いてるよ。 「一緒に住むためにおっきな家と広い土地を買っちゃったから、少しでも働かなきゃな」 って言ってた。もっと遊んでほしいんだけどなあ・・・ でもね、お父さんが今使ってるライラさんのお母さんの体、僕のお母さんよりも10歳以上年上だけど、すっごく綺麗なんだよ!お母さんったら、「あなたも司もすっかり綺麗になっちゃって、ちょっと嫉妬しちゃうわ」だって。 でも、今でも時々二人で一緒に寝てたりして、とっても仲がいいみたい。 お父さんになったライラさんのお母さんは、「あの人たち、もしかして・・・」とか何とか言ってたよ。でも、怒ってた様子じゃなくって、「そうだったら、面白いかも」って言ってクスクス笑ってたけど、何のことなのかなあ? あ、アイラさんのお母さんも、お父さんと同じ会社で働いてるんだよ! 僕のお母さんがいるから、「腕白な息子の世話も安心だ」って言ってた。 それでね、それでね、もうすぐ僕に家族が増えるんだよ。二人も! 僕のお父さんとお母さん、妊娠したんだ。赤ちゃんが生まれるんだって。 赤ちゃんのお父さんは、二人ともライラさんのお母さんみたいなんだ。変な感じだけどね。 でも、いつもは優しいうちのばあちゃん、お父さんのお母さんだけど、それに親戚のおじさんたちも、最初はとっても怒ったんだ。「一族の縁を切ろうか」って。 ・・・ホントは、僕も一回だけ、お父さん達とお母さん達が4人でおっぱいやおちんちんを触ったり、エッチしてるところを見ちゃったんだ。 お父さんもお母さんも「ひゃあっ!ああんっ!ひゃううぅっっ!!」って叫んでて、 叫びながら自分のおっぱいや相手のおちんちんをグニュグニュって触ってた。 お父さんは「俺の、俺の体に付いてたコレ、ああっっ!!中に入ったら、すっごくっ、イイっっ!!!女の体、奥さんのからだ、ああんっっ!!すっごいですぅぅっっ!!」って言いながら、まるで僕とライラさんが入れ替わった時みたいに体をひくひくさせてた。 その後、お父さんとお母さんが、お互いにおっぱいを触りあって「もっとっ!女の体っ!止まらないっ!!あううぅっっ!!もっとおおおっ!!」とか「女同士なんてそんな、私、あんっ!!でもっ!ひゃうっ!!やわらかい女の人の体、普通のエッチと全然違うっ・・・!」とか言いながら、おちんちんの代わりに出来たでっかい穴の入り口同士をこすり付けて、ちっちゃいおちんちんみたいなのを触りあってるんだ。 その時は、思わず叫びそうになるのをこらえてベッドに戻ったけど、すっごくショックだった。 けど、何日か考えたけど、エッチしてる時もみんなすっごく気持ちよさそうだったし、し終わった次の日も、お父さん達もお母さん達もとても仲が良さそうだったから、それでいいのかな、って思ったんだ。 僕もライラさんに内緒で時々、ちっちゃいちんちんを触って「ひゃんっ!!」とかいったり、おっぱいをムニュってして、ピリピリっ、て気持ちよくなったりしちゃってたし・・・ お父さんもお母さんも、みんなに対して、今の暮らしがホントに気に入ってるって、幸せだって必死にみんなを説得して、ようやく「産んでもいい。その代りその子たちを悲しませないような生き方をしろ」って言ってもらったって。 それでね、二人とも、もう今はおなかがムニムニって動いてるんだ。 ライラさんのお母さんの体は妊娠3回目だけど、中に入ってるお父さんは妊娠も出産ももちろん初体験なんだ。お母さん達からいろいろアドバイスをもらって、真剣に聞いてた。 それで、もうすぐ病院に入院するんだって。 だから、いろいろあったけど、今はすっごくいい感じだよ。 いつか赤ちゃんが生まれたら、また取材に来てね! その後、テレビの企画は打ち切りとなり、この証言記録もデリートこそされなかったものの、匿名での内部流出がなければ、死蔵されていたのは疑いようがない。 記録者は、ライラ ブレイドン(仮名)氏と市野口 司(つかさ)氏の両方に面会し、手記の内容が真実であることを確認しこの記録の公開許可を貰った。 その際分かった後日談としては、彼の両親はそれぞれ男児と女児を無事出産し、現在2歳。健康そのもので好奇心旺盛の様子であり、また、我々から見れば奇妙な彼らの生活は、今のところ軋轢などはなく、うまくいっている模様である。 |
(記録者:どせいさん) |