加奈さんからのメール

作:あむぁい




完成〜!
我が最強最高のTS!TS25 “さくらさんからのメール”がリニューアル完成した。
早速、掲載内定先のTS解体新書のTOSHI9さんにメールを、、、
お? 
新たなメールに俺は目を止める。

Date: Sat, 27 Nov 2004
Subject: 初めまして。浮気相手を探している主婦です。
From: "加奈" <custard_pudding_crepe@yahoo.co.jp>
To: amulai002@yahoo.co.jp

いきなりのメール失礼致します。
どうも初めまして。加奈といいます。
結婚して4年、目下30歳です。
受付やってたんですが、何故か20歳年上の社長に目をつけられて
結婚しました。でも、あのですね、主人の年齢が年齢なので
私、セックス面でとても満たされない日々を送っています。
もとから人並み以上にエッチが好きってのもあるんですけど、
いますっごくしたくてしょうがないんです。
どうしても我慢ができなくて、ネットで相手を探していたところ、
近い場所に住んでるらしい貴方を見つけて
こうしてメールしている次第です。
主婦という立場上、秘密厳守での関係を持ちたいと思っているのですが、
そちらとしては何か希望する条件はありますか?
私、仕事はしてないんですが、お金とか全然平気です。

って、キタ━━━━━━ヽ(゜Д゜)ノ━━━━━━ !!!!!
さくらさんからのメールの素材にした、噂のメールじゃん!?
すっごいタイミングで来るなー。
やっぱり、さくらさんからのメールこそ最高最強のTSかもしれん!

近い場所に住んでるらしいって、あんたはストーカーですか。
何か希望する条件はありますかって、まさか主婦ってるのにTS娘をリクエストするわけにもいかんし。
えーっと、「大した希望ではありませんが、ネコ耳のメイドで髪の毛は水色でお願いします。首輪に大きな鈴を付けて、語尾には意味不明の変なカタカナ言葉を付けて下さい。わたしの事はご主人さまと呼んで、申し訳ありませんが絶対服従でお願いします」
こんなもんかな。
あはは。
どんな返事が来るかで、プログラムがやってるのか、アルバイトがやってるのか分かるかもな。送信っと。

“メールの送信が終了しました”
“1件のメールが届いています”
ん?
俺はメールを確認する。
Date: Sat, 27 Nov 2004
Subject: ご希望了解しました。
From: "加奈" <custard_pudding_crepe@yahoo.co.jp>
To: amulai002@yahoo.co.jp
“明日、お伺いします。”
え?
嘘だろ、送信から1分も経ってないぞ。それに、、、ぶるっっと寒気が走る。
まさか、、、
だ、大丈夫。住所とか教えてないし。も、もうレスするのは止めよう。
あはは。あははは。も、もう寝ようかな。明日は仕事だし。

「佐々木さんにお客様がいらっしゃってます。えと、、、」
受付からの電話に俺はひどく嫌な予感がした。
「メイド服の変な人ですけど、、、どうしましょ?」
俺は天を仰いだ。
帰ってもらって下さい。と言いかけたが、モメた場合洒落になんない事になる。
俺のエリートサラリーマンとしての地位が、地位がぁ!
「すぐ行きます。」
俺は電話を切ると、受付に向かった。

「あ、ご主人さまだキラ。始めましてキラ。あたしが加奈だキラ」
ネコ耳だ。
メイド服だ。
水色の髪だ。
首輪に鈴だ。
童顔だ。
俺の心はしばらく俺の体を離れてアンバランスゾーンをさ迷う。
「あの、佐々木さん。どうしても、会わせろって。帰ってもらおうかと思いましたが、ちょっとヤバそうでしたので」
受付嬢がもっともな事を言う。
「ぜ、全然知らない人ですけど、トラブルに巻き込まれたみたいです。ちょっと外出しますね」
被害を最小限に食い止めなければ!
「え、えと。加奈さん、、、でしたっけ?ここでは何ですので、ちょっと外で」
「わかったキラ。加奈はご主人さまの命令に絶対服従なのだキラ」
加奈が首の鈴をチリンチリン鳴らして応える。
あは。あははは。ちょっと助かるよ。
俺は、馬鹿女を連れて社外へと出る。なるべく遠くがいいな。ちょうど通りがかったタクシーを俺は止める。
「梅田まで」
運転手は加奈に興味深々の模様だが、あえて触れずに目的地へと向かう。
ふぅ。取り合えず会社から遠ざかるのが先決だ。
「ねぇ、ご主人さまぁ。加奈はどこに連れていかれるのだキラ?」
加奈は目をキラキラさせて問う。可愛い。しかし、俺は大人だ。そして既婚者だ。トラブルには冷静に対処するのだ。妻は怖いのだ。
「えーっと、加奈さん。ちょっと行き違いがあったようですが、、、残念ですが、わたしはあなたとお付き合いする気はありません。どうかお引取りを、、、」
「どうしてキラ?加奈は、ご主人さまに絶対服従だキラ。ご主人さまの奴隷キラ。ペットキラ」
うるうる潤んだ瞳が俺を見据える。うわぁあん。どうして俺早まって結婚してんだ!?
もとい!こういうの独身の時に来てよ!
「隙ありキラ!」
彼女の柔らかい唇が俺の唇を奪う。うわっ。
強烈な女の匂いが俺の鼻をくすぐる。
チリンチリンチリン。鈴が鳴る。
彼女の舌が俺に入ってくる。や、やばっ。
あ、あれ?これ、本当に舌かっ?ど、どんどん入ってくる。
どんどん。
く、苦し、、、

俺は肩を掴まれて、引き剥がされる。
俺から。
え?
な、何があった?俺?え?
「運転手さん、そこのホテルに入れてくれ」
え?え?うそ?
「ど、どうなってるキラ?あ!」
女の声!入れ替わり!うそぉ!
「大人しくしろ、加奈」
「分かったキラ」
俺は反射的に応える。大人しくしろと言う命令が俺を縛り、俺は大人しくなる。くそっ。
俺の体を乗っ取った加奈は、財布を取り出して中身を確認する。
「ふん。暗証番号は何番だっけ?」
「4、、、1、、、2、、、6ですキラ」
だ、めだ。抵抗できない。
「いくら入ってる?」
「ごびゃくまん、、、だキラ。もうすぐボーナスも入るキラ」
加奈は口笛を鳴らす。
「へえ。なら、、、釣りはいらん」
加奈は支払いを済ます。
俺は加奈に促されてタクシーを降りる。
長いスカートが動きにくい。
加奈の指が俺のネコ耳をまさぐる。今気づいたが、ホンモノのようだ。なんでだ!
し、しかもむずむずする。
加奈の腕が俺の肩に回される。
あったかい、ご主人さまの腕、、、ああっ!?
「女になった気分はどうだ?」
「わ、わけわかんないキラ」
どきどきどきどき。心臓が鳴る。
チリンチリンと鈴がはしたない音を立てる。
「ふん。では、絶対服従してしまう気分は?これから主婦として、50歳の旦那のお相手をする気分は?素敵なご主人さまと不倫をする気分は?」
ぐいと引き寄せられて、ご主人さまの顔が間近に迫る。あうう。
加奈は、ご主人さまに絶対服従だキラ。ご主人さまの奴隷キラ。ペットキラ。
それらの言葉が口を出そうになる。言いそうになる。言ってしまったら、俺は。俺は、、、
「か、、、加奈は、、、ご主人さまに、、、絶対服従キラ」
言っちゃった。言ってしまった。ぐすん。気持ちよかった。
俺は涙ぐんでいた。もっとちゃんとした萌え設定にすれば良かった。
「そうか、行くぞ」
ご主人様は先にホテルへと向かう。
俺は慌ててその後を追う。
チリンチリンと鈴が軽やかに鳴る。
待って下さいよう、ご主人さま。絶対、絶対、妻にはばれないように上手くやって下さいキラ。お願いキラ。


<おわり>