「……あ、紹介するよ。これが妹の未久――相沢未久だ。未久、こっちが俺のクラスメイトの桜井幸さんと、そして生田蜜樹さんだぞ」
「お兄ちゃんったら、これってなによ……もうっ。……あの、相沢未久です。ただ今12歳の小学六年生。お姉ちゃんたち、よろしくね」
「桜井幸よ、こちらこそよろしくね」
「生田蜜樹よ、ハニィって呼んでね♪ 未久ちゃん」
「あなたがハニィお姉ちゃん? お兄ちゃんの話通りとっても綺麗……」
そう言うと、未久はじっと蜜樹を見詰めた。
「…………」
ちらりと謙二のほうを見ると、謙二は照れた表情で横を向いてしまった。
「そんなことないよ」
蜜樹はそう言って、未久に微笑み返した。
「でも、ハニィお姉ちゃんって、あたしが想像してた通りのお姉ちゃんだったから良かった。……それと、ハニィお姉ちゃんがお兄ちゃんの恋人だったら良いなぁって」
「ば、馬鹿っ、そんなこと――」
突然の未久の言葉に、謙二はさらに顔を赤くして焦りまくる。
幸がその顔を見て、ぷっと笑った。
「あらあら」
「ごめんね未久ちゃん、あたしと謙二くんはただの友達だから」
「そうなんですか? ……なーんだ、残念」
「…………」
ハニィの言葉を聞いて未久は残念そうだったが、その隣の謙二も心なしかしょげていた。