コードNo. キャラクター列伝−19
キャラクター マイラ・ブレッキンリッジ
登場作品 マイラ
ジャンル DVD


マイラ・ブレッキンリッジ

ゴア・ヴィダル 『マイラ』『マイロン』より。

ゲイの映画評論家の未亡人マイラ。亡き夫マイロンの遺産を受け取りに、 マイロンの叔父の映画学校へ乗り込みます。
強烈なセックス・アピールと圧倒的な映画知識を持つマイラ。作中延々とそのセックス・アピールとその実演、映画作品の蘊蓄が綴られます。
妙なエロティック小説だと思って読んでいくと最後に二重のどんでん返し。
作者のゴア・ヴィダルは執筆途中迄、マイラを女性だと思って書いていたそうで、結末がああだったのは、キャラの暴走の結果でしょうか。
作中でも、性転換を示すのは「股間には手術の後があった」の一文だけ。
続編の『マイロン』ではマイロンとは別人格として独立。女権社会の擁立を謳い上げたりします。幻影として現れたハズのマイラがいつの間にか作品を乗っ取り、読者は面喰らう事に。(誤訳で有名なサンリオSF文庫での訳出なので、私の誤解かも)
映像化された作品を原作者は認めていないようで、インタビューによれば「観てさえいない」とのこと。

だいぶ前の邦訳ですが、古書が比較的安価で流通してます。大御所の作者のおかげで収蔵している図書館もあります。




(記:◎◎◎さん)